現役プランナーが提案する後悔しない結婚式の8条件

コロナ禍になって以来、ウェディングはどんどん「本質重視」になっている気がしています。いったい何のために結婚式をするのか？自分たちは何を重要視しているのか？お客様は、その本質ひとつひとつと向き合って取捨選択し、時間と予算と気遣いを集中させていると思います。そんなお客様と接する日々を過ごしてきた現役プランナーの私たちが、あくまで個人的に考える、結婚式を成功させるための条件です。参考までにお読みいただければ幸いです。
 

1.ステレオタイプ（固定観念・偏見）を捨てよう

自由な発想で！オリジナリティを！と言われるようになった結婚式ですが、結婚式に対する固定概念を持った若いカップルが驚くほど多いなぁというのが率直な感想です。

• 主賓祝辞はぜったいにやらなくちゃ
• みんなの前で感謝の手紙を披露しなくちゃ
• ご祝儀制じゃなくちゃ

・・・まだまだ色々ありますが、こうしたことも、おふたりが自由に決められる範囲内です。やりたいなら、やる。そうでないなら、やらない。シンプルにお考えいただいて大丈夫です。
 

2.とにかく詰め込めば「楽しい」になる？

ゲストを楽しませたい！退屈させたくない！というおふたりの気持ちが高まると、披露宴のタイムスケジュールがびっしりということもあります。
 
さらにご友人もおふたりを楽しませたい！という気持ちがかさなり、びっしりの演出に加え余興やビデオメッセージも分刻みで披露されることもあります。
 
演出も楽しいものですが、ゲストはおふたりとゆっくり話をする時間がほしいとも思っています。さらに、ご友人が厚意で用意される余興やサプライズをコントロールするのは難しいものです。
 
なにより、目まぐるしい結婚式は、ひとつひとつの演出や余興が記憶に残りにくいこともあるので、演出は「ちょっと足りないかな」ぐらいがちょうどいい場合もあります。
 

3.大変すぎる準備は良くない

ウェルカムスペースにハンドメイドのアイテムを飾る方が多いですね。さらに趣味の楽器演奏やダンスなどを披露したりと、新郎新婦が結婚式のために準備するものが、年々増えている感覚があります。
 
これについては「楽しく準備できる範囲内で」がおすすめです。あまりに凝りすぎてしまうと、当日どっぷりお疲れになっている方も、たまに見受けられます。当日を楽しく過ごすための準備で疲れ切ってしまうことがないように、適度な内容にしましょう。それでもゲストはちゃんと喜んでくれます。
 

4.お子様やご年配の方でもリラックスできる結婚式場選びを

平成の初期などにあったような「豪華こそ正義！」みたいなバブリーな結婚式場よりも、リラックスできる会場選びが、結果として正解になりやすいと思います。豪華がおもてなしの本質ではないということに、たくさんのカップルが気づきだしていて、ゲストもそれに賛同していることを実感しています。
 
小さなお子様やご年配の方でも、のんびりとできるような環境がある結婚式場を選ぶと、笑顔が多い結婚式になりやすいですね。
 

5.予算はちょっと背伸びの身の丈でいい

予算は「ちょっと背伸び」ぐらいがちょうどいいと思います。無理しても楽しめませんし、かといってあまりにも切り詰めすぎると、それはそれで満足感の乏しい結婚式になってしまいます。
 

6.儀式とパーティーの緊張を緩和を

結婚式は大切な儀式でもあります。お式は２０分間ほどの短い時間ですが、この時間はピリっとした空気でいいと思います。大切に育てた新郎・新婦の門出ですから、親御さんの気持ちとしてはちゃんとやってほしい部分です。でもそのぶん、パーティーはゲストとの距離を縮めようなカジュアルな雰囲気にすることで、１日のなかで抑揚（よくよう）のある思い出深いものになります。
 

7.ゲストを招待しすぎない

ゲスト数は増やすのは簡単で、削るのは難しいものです。
 
一般的に披露宴は２～３時間です。でも、ゲスト２人ずつと５分の会話をしたとすると、１００人の結婚式なら２５０分、４時間以上が必要です。つまり、たくさんのゲストを招けば招くほど、ゲストと時間を共有することは難しくなり、一方通行の発表会のような結婚式になりがちです。
 
１００名収容できる会場であっても、披露宴時間を４～５時間ぐらいまで延長してもらえないなら、あまり意味がないのではないでしょうか。そもそもそんなに長い結婚式は、みんな疲れてしまいます。
 
ゲスト数を削減するのは決断しないといけないことが多いので大変ですが、結婚式が終わった後に、参列してくれたゲストの満足感を考えると、多くて６０～７０名前後ぐらいまでに抑えることが無難だと思います。
 

8.人生１回しかないのですからわがままに

結婚式は「１度きりの人生の中の１度きりのイベント」です。月１回の宴会なら立地や利便性を重視すべきですが、結婚式は特別なので、結婚式のスタイルや式場選びは、立地などの条件ばかりにこだわりすぎず、最初にイメージした結婚式とフィットする会場を選びましょう。それで文句を言うゲストはいませんからご安心ください。