「ご馳走」の価値観

マキシマニスでは完全予約制＆徹底した感染予防対策を実施したうえで、毎月、ランチイベントを開催しております。また、テイクアウトも受注日を限定するかたちで実施しております。毎月、たくさんのお問い合わせをいただき、誠にありがとうございます。

 

地元の皆様あってのマキシマニスでございます、いつも本当にありがとうございます。

 

ご馳走といえば何ですか？

 

食事に関連して、最近思い出した事をひとつ･･･

 

皆様が特別だと感じる食べ物ってなんですか？

 

 

子供の頃は変な駄菓子だったり、大人になるにつれて寿司だったり、焼肉だったり、年齢や境遇について変わっていくんじゃないかなと思っています。

 

 

 

僕の友人にフィリピンのハーフの男の子がいます。年齢は30台も半ば、初詣の時以外は基本短パンを履いている気のいい友人です。訳があり母親は本国に戻っていてコロナの影響で数年会っていない状態でした。

 

 

ある日共通の友人から動画が送られてきました。

 

 

その内容は、彼が結婚式場で花嫁の手紙を聞きながらおにぎりを持って号泣している様子でした。

 

どうやら結婚式場の演出で、おにぎりビュッフェを行ったそうです。

 

 

運動部で朝練のある花嫁の為に、母が毎日握った「たらこ」と「何か（失念）」のおにぎりをゲストに握って振る舞い、そのおにぎりを結婚式で出した理由を花嫁の手紙でゲストに伝えているシーンでした。

 

 

彼は遠くの母親を想い涙が止まらず、そして、その境遇を知る友人達も皆泣いていたそうです。

 

 

 

運動部でほぼ毎日食べていたおにぎり。嫁に行き、離れて暮らし、家事をして、自分で食事を用意し、食べさせる側になった花嫁にとってはおにぎりがご馳走に変わった。

 

 

という事でしょうか。

 

 

彼は後日「今までの結婚式の料理で一番おいしかった、素晴らしい演出だ」と僕にその感動を分け与えてくれました。

 

「僕も結婚式でシシグを出すから、頼むよ！」とブライダル従事者である僕に要望を伝え、結婚式をする事も約束してくれました。友人達と「まずは嫁探しからだぞ」と皆で笑っていた事を覚えています。

 

まだ彼からの連絡はありません。

 

 

 

ご馳走の定義

 

ご馳走とは、走り回ってかき集めた食材で精一杯を振る舞う食事の事。「なぜこの席にこの料理を出すのか」を一言スマートに添えられる事もサービスマンの大切な仕事。

 

 

初めて入社したレストランの先輩から教えてもらいました。

 

 

高級食材じゃなくても、形が悪くても、結婚式に向いてなくても

 

 

振る舞う料理に想いを添える、改めて良い演出だなぁと思い出しました。